彼のところに電話をすると、
タイミングが悪かったのか、
激怒中だった。
「な・・・なにがあったの?」
と聞くと、
駐車していた彼の車に、どっかのスクーターがぶつかったらしく、
紺の車にピンクのラインがついてしまったというのだ。
しかも車は、塗りなおしたばかりだというのに・・・

台湾に行ったことのある人はわかると思うけれど、
交通ルールがあるようでないも一緒。
2車線に3台の車と2台のスクーターが走ってたり、
バンパーにぶつかりつつ駐車したり、
私は絶対運転できないよ・・・と思う。

そんなこんなで、彼は激怒。
でも、ぶつける相手がいないので、
よけいむかついていたようだった。
そんなことがあると、彼は言う。
「だから台湾が嫌なんだ」

台湾以外の国に長く住んでいた彼は、
あまり愛着を抱いていない。
屋根と食べ物があれば、
住むのはどこの国でもいいという。

私にとって日本は、
特別好きでもないけれど、
だからといって嫌いでもない。
いるのが当たり前のような、そんな国。
だから、留学していたときも恋しくなかったし、
日本に戻って来たいと望んでいたわけでもない。
だから、彼のように、
「だから嫌いなんだ」
と言うほどの希望やなにかをもっていないのだ。

そんなとき、私は言う。
「それでも、そこはあなたが生まれた国なんだよ」
もしかしたら、
私自身への言葉なのかもしれない。

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